『AKIRA』:あらすじ、登場人物、そして新アニメで物語は完結!時代を超えて輝き続けるSFアニメの金字塔

引用元:『AKIRA』4Kリマスター 公式サイト

30年以上経った今もなお、世界中のファンを魅了し続けるアニメ映画『AKIRA』。その圧倒的な作画、退廃的な世界観は、後のアニメ作品に多大な影響を与えました。2020年には4Kリマスター版が公開され、さらに待望の新アニメ化も決定。今回は、『AKIRA』の魅力をあらすじ、登場人物、新アニメ情報、そして作品が持つ時代背景や文化的影響まで深掘りしてご紹介します。

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大友克洋によるアニメ映画『AKIRA』が4Kリマスターで蘇る!アナログが生み出した驚異の映像

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引用元:『AKIRA』4Kリマスター 公式サイト

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『AKIRA』:アニメ史に名を刻む金字塔

1988年に公開された『AKIRA』は、当時のアニメ制作の常識を覆す、規格外の作品でした。その挑戦的な表現と圧倒的なクオリティは、今なお多くの人々を魅了し続けています。

『AKIRA』の革新性

  • 「2コマ打ち」の採用: 通常の「3コマ打ち」ではなく、「2コマ打ち」を採用することで、人物の動きをより滑らかに、そして迫力あるものとして表現。これは、作画枚数の増加を意味し、当時のアニメ制作としては非常に挑戦的な試みでした。
  • 時代を反映した退廃的な世界観: 近未来を描きながらも、大友克洋自身の経験した昭和の世相(高度経済成長の終焉、バブル景気、社会の閉塞感など)が反映された退廃的な世界観は、多くのクリエイターに影響を与えました。ネオ東京の荒廃した風景は、こうした時代背景を色濃く反映しています。

現代に蘇る『AKIRA』

時代を先取りしたこの作品は、デジタル化を経て再び現代に蘇りました。

今見ても色褪せない圧倒的なクオリティ

今見てもそのクオリティは凄まじく、ネット上でも以下のような声が多く見られます。

  • 「今見ても凄まじいクオリティだな、逆に今のデジタル作画じゃ出せない質感でアナログでこれ作ったのホントに凄い」
  • 「最新作ですといっても違和感がない。それくらいこだわった作画。手描きなのが信じられない。モーションキャプチャー使ってますと言いたい。」

アナログ制作ならではの魅力

現代のデジタル作画ではなかなか出せない独特の質感は、アナログ制作ならではの魅力と言えるでしょう。

  • 手描きの温かみ
  • セルアニメ特有の色彩
  • フィルムの質感

これらの要素が融合し、独特の映像美を生み出しています。この時代に、アナログの手法でこれだけの作品を作り上げたというのは、本当に驚嘆に値します。まさに「手描き時代の日本アニメの一つの到達点」と言えるでしょう。

時代を超えて愛される作品

当時を知る方からは、以下のような感慨深いコメントも寄せられています。

  • 「公開時はまだ生まれてもなかったけど、こうして当時を迎えた人たちがコメント欄に集まって雰囲気を味わってるの、傍観者として言葉に表せない良さというものがある…」

これらのコメントからも、『AKIRA』が時代を超えて愛される作品であることが分かります。

新アニメ化!原作完全版として描かれる新たな『AKIRA』

映画公開から31年後の2019年、待望の新アニメ化が発表されました。1988年版は原作漫画の連載中に制作されたため、原作途中までの内容で独自のラストを迎えていましたが、今回の新アニメは原作漫画全6巻に基づいた内容で制作されるとのこと。これは、原作ファンにとって長年の悲願であり、完全版として描かれる『AKIRA』への期待は非常に高まっています。映画版では描かれなかったエピソードやキャラクター、そして原作の持つ深遠なテーマが、どのように映像化されるのか注目が集まっています。長年のファンにとっては、原作の物語が“アニメ”で完結することへの期待が高まります。また、これまで『AKIRA』を知らなかった世代にとっては、この機会にその魅力に触れる絶好の機会となるでしょう。ネット上でも「単行本全巻読み終わって、次は映画見よってタイミングで見せてくれるのかよォ!?本当に有難う!!」といった喜びの声も上がっています。

『AKIRA』あらすじ:崩壊と再生、そして人間の可能性を描く壮大な物語

あらすじ

舞台は、第三次世界大戦によって一度は崩壊した東京が復興し、2019年のオリンピックを半年後に控えたネオ東京。社会は混乱と不安に覆われ、かつての繁栄の影には、貧困や暴力、そして政府の陰謀が渦巻いていました。主人公の金田は、幼馴染の鉄雄と共に高速道路をバイクで飛ばしていました。その時、目の前に奇妙な子供が現れ、鉄雄は転倒し負傷。そこに現れた軍用ヘリが、その子供タカシ(26号)と鉄雄を連れ去ってしまいます。

翌日、金田はゲリラの少女ケイと出会い、「アキラ」と呼ばれる存在を探していることを知ります。「アキラ」とは、かつて東京を壊滅させたと言われる謎の超能力者であり、軍はその力を研究し、兵器として利用しようとしていました。一方、鉄雄が運び込まれた研究所では、彼の内に眠る強大な力が目覚めようとしていました。タカシとの接触をきっかけに、鉄雄は潜在能力を開花させ、次第に強大な超能力を発揮していくようになります。

夜の街で暴走する鉄雄は暴走族に襲われますが、金田たちに助けられます。しかし、鉄雄は暴走族を半殺しにしてしまい、止めようとする金田に対し「命令するな!」と叫ぶと、彼の体から異常なエネルギーが放出されます。「アキラーー!!」と叫ぶ鉄雄の姿に、金田たちは驚愕するのでした。鉄雄の力は増大の一途をたどり、ついには軍の施設を破壊し、アキラが封印されている場所へと向かいます。

物語は、金田、ケイ、そして鉄雄を中心に、軍、ゲリラ、そして超能力者たちの思惑が複雑に絡み合いながら展開していきます。鉄雄の暴走はネオ東京を再び混乱に陥れ、物語は衝撃的な結末を迎えます。

『AKIRA』の登場人物&声優キャスト:個性豊かなキャラクターたちが織りなす人間ドラマ


引用元:『AKIRA』4Kリマスター 公式サイト

  • アキラ(28号): 物語の核心にいる少年。1982年に覚醒し、その能力で東京を崩壊させたため、軍によって地下に冷凍封印されています。その存在は謎に包まれており、物語の重要な鍵を握っています。
  • 金田正太郎(声:岩田光央): 主人公。高い運動能力とリーダーシップを持ち、仲間思いの熱い性格です。幼馴染の鉄雄を気にかけていましたが、彼の暴走を止めることができませんでした。岩田光央氏の熱演も、金田の魅力を引き出す大きな要因となっています。
  • 島鉄雄(声:佐々木望): もう一人の主人公であり、41号とも呼ばれています。バイク事故をきっかけに能力が覚醒し、アキラにも匹敵する力を手に入れます。幼馴染の金田に対し、守られる弱い自分に強いコンプレックスを抱いており、その感情が彼の暴走を加速させていきます。佐々木望氏の繊細な演技が、鉄雄の心の葛藤を見事に表現しています。
  • ケイ(声:小山茉美): 反政府ゲリラの少女。金田と行動を共にします。冷静沈着な性格で、物語の重要な役割を果たします。小山茉美氏の落ち着いた声色が、ケイの知的な魅力を引き出しています。
  • 敷島大佐(声:石田太郎): 軍の最高責任者であり、アキラの管理者。アキラの能力が引き起こした厄災で父親を亡くしており、アキラに強いこだわりを持っています。石田太郎氏の重厚な声が、敷島大佐の威厳を際立たせています。
  • 山形(声:大倉正章): 金田のチームの特攻隊長。乱暴者ですが義理人情に厚い人物。覚醒した鉄雄に惨殺されます。大倉正章氏の豪快な演技が、山形のキャラクターを魅力的に描いています。
  • 甲斐(声:草尾毅): 金田のチームの一員。バイクの操縦技術は金田に匹敵します。草尾毅氏の爽やかな声が、甲斐のクールな魅力を表現しています。

『AKIRA』のスタッフ:才能が集結し生み出された映像革命

  • 原作・監督・脚本:大友克洋: 宮城県出身の漫画家、映画監督。『AKIRA』では原作だけでなく、脚本と監督も務めました。緻密な描写と革新的な画面構成で知られています。大友克洋氏の才能が、『AKIRA』という作品を唯一無二の存在に押し上げました。
  • 作画監督:なかむらたかし: 緻密な描写で知られるアニメーター。特に岩石などが砕ける描写は「岩石アニメーター」と呼ばれるほど。その卓越した技術は、『AKIRA』の迫力あるシーンを数多く生み出しました。

作画監督:なかむらたかし – 『AKIRA』に息吹を与えた「岩石アニメーター」の秘話

Photo of Takashi Nakamura
引用元:https://mubi.com/en/cast/takashi-nakamura

なかむらたかし氏は、その名の通り、緻密で繊細な描写を得意とするアニメーターです。特に、岩石や瓦礫などが崩壊するシーンにおける描写は圧巻で、そのリアリティと迫力は他のアニメーターの追随を許しません。そのため、「岩石アニメーター」という異名を持つほどです。

『AKIRA』においては、その才能が遺憾なく発揮されています。例えば、鉄雄が覚醒していく過程で周囲の物体が破壊されていくシーンや、クライマックスにおけるネオ東京の崩壊シーンなど、彼の描く破壊描写は物語の重要な要素として、観る者の心に強烈な印象を残します。単に物体が壊れる様子を描くだけでなく、その破片の飛び散り方、重力のかかり方、そしてそれらが周囲に与える影響まで、細部にわたって丁寧に描写することで、圧倒的なリアリティを生み出しています。

なかむら氏は、大友克洋氏の作風に影響を受けていることでも知られています。初期の作風にはその影響が色濃く見られ、緻密な描き込みや独特のパースなどが共通点として挙げられます。しかし、単なる模倣に留まらず、自身の才能と技術を融合させ、独自のスタイルを確立しました。

また、なかむら氏は『AKIRA』以外にも数多くの名作アニメに携わっています。例えば、『風の谷のナウシカ』では、王蟲の暴走シーンや後半の空中戦などの原画を担当しており、その才能は早くから注目されていました。その他にも、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』、『もののけ姫』、『千年女優』など、数々の名作で原画や作画監督を務め、日本アニメーション界に多大な貢献をしています。

『AKIRA』におけるなかむらたかし氏の貢献は計り知れません。彼の緻密な描写がなければ、『AKIRA』の持つ圧倒的な迫力とリアリティは生まれていなかったと言っても過言ではないでしょう。まさに、『AKIRA』を語る上で欠かせない重要な人物の一人です。

まとめ:時代を超えて輝き続ける『AKIRA』の衝撃

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『AKIRA』は、単なるアニメ映画ではありません。その革新的な映像表現、時代を映し出す退廃的な世界観、そして人間の内面に迫る物語は、30年以上経った今もなお、私たちに強烈な衝撃を与え続けています。新アニメ化によって、原作の壮大な物語が完全な形で映像化されることは、ファンにとって待ち望んだ瞬間と言えるでしょう。まだ『AKIRA』に触れたことのない方も、この機会にぜひ、その圧倒的な魅力に触れてみてください。きっと、アニメ史に残る金字塔の意味を、肌で感じることができるはずです。

投稿者 ビビット

アニメ好きのしがないサラリーマンです! ~好きなアニメ~ ヒロアカ、メジャー、クロスゲーム、進撃の巨人、ハンターハンター、弱虫ペダルなど

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